七回忌

今日、10月5日は、緒形拳さんのご命日です。
平成20年に亡くなられた緒形さん、今年は七回忌を迎えます。

未だに、心のどこかで緒形さんが亡くなられたことを信じ切れていない自分がいて、
ひょっこりとテレビの画面に、あの人懐っこい笑顔が見られそうな気もしてしまうのですが…
あれから、もう6年が経ったのですね。
月日の過ぎるののあまりの早さに、愕然としてしまいます。


台風に荒れる今年の10月5日ですが、
自宅の仏壇にお灯明を灯し、緒形さんの七回忌を偲びました。


今も、緒形さんを大好きで居続ける、緒形ファンの方々も、
同じような気持ちで、今日の日を迎えていらっしゃることと思います。
6年前のあの日、辺り一面を包み込むように香っていた「金木犀」の花は、
この台風の風雨ですっかり散ってしまったけれど…
緒形さんが繋いで下さったご縁を、
これからも、大切に大切に過ごしていきたいと思います。


画像


緒形さんが認められたこんな「笑顔」を忘れずに過ごせたら、
きっと緒形さんも喜んで下さることでしょう。



緒形さんが亡くなって数ヵ月後。
緒形さんのマネージャーさんが「偲ぶ会」にお供えする「手紙」を募られました。
緒形さんだけに見て頂く秘密の手紙。
ずっと封印していたけれど、七回忌の区切り目に開いてみました。
そこには、今もずっと変わらない私の気持ちが綴られていて、
何だか、胸がキュンとしてしまいました。


今夜は、ちょっと恥ずかしいけれど、緒形さんを偲んで、
その緒形さんへの秘密の手紙をここに貼り付けてみます。




『大好きな大好きな拳さんへ


金木犀の香りの中、拳さんが旅立たれてから早4ヶ月。
季節は移ろい、早咲きの梅が咲き始めました。


拳さんへの最初で最後のラブレター。
書きたいこと、伝えたいこと、
山のようにあります。
でも、その全てを綴っていたら、便箋が何枚あっても足りなくなってしまいそうです。
ですから、ここ半年の私の想いをしたためさせて頂くことにしました。


9月21日。
拳さんの最後のドラマ「風のガーデン」の富良野でのロケが終わる頃だったでしょうか。
私は、富良野を訪れていました。
富良野の大地に立って、拳さんと同じ風景の中に身を置いて、同じ空気を感じられることに心の底から幸せを感じていました。
まさか、それから10日あまり後に、大きな悲しみが近づいているとは予想だにしていませんでした。
でも、今思えばそれも至福のひと時でした。


10月7日。
朝のテレビで、拳さんの悲報を耳にした時、それは俄かには信じられないことでした。
なぜなら、その数日前、「風のガーデン」の番宣で、
「緒形はまだまだ死にません!」
とおっしゃっていたお姿を目にしたばかりだったからです。


大きな悲しみに胸がふさがれている時、それを救ってくださったのは、ドラマ「風のガーデン」での拳さんの演じられる”白鳥貞三先生”のお姿でした。
録画したビデオを、何度も何度も見直しながら、
そこに、拳さんからのメッセージを感じ取ろうと必死でした。


そうして、私は拳さんが亡くなったことを、漸く少しずつ受け入れることが出来るようになりました。
と同時に、心が癒されていくのを感じました。
人として生まれた以上、いつかは迎える死について、拳さんの最後の姿から多くのことを学ばせていただき、手本にさせて頂くべき事を教わりました。


「風のガーデン」の”白鳥貞三先生”の言葉には、本当に多くのことを感じました。
白鳥貞三先生の言葉は、最早演技ではなく、拳さんの言葉そのものとして、私の心に響いてきたのです。


特に、第2話の愛犬蛍の死の場面での貞三先生の言葉は強く心に残りました。

「そんなに悲しんじゃいけません。
悲しい気持ちは良く分かります。
悲しむって言葉はね、辛いっていう気持ちももちろんありますが、もともと愛おしいっていう意味なんです。
愛おしい、愛する、大好きって言葉。
みんなおんなじ言葉の意味です。
愛おしいから悲しい、もう会えないから辛い。
だから、泣くのは全然構いません。

でもね、生きてるものは必ず死にます。
死ぬってことはね、生きてるものの必ず通る道です。

死ぬっていうことは、そういうことなんです。
恐ろしいことじゃ、決してありません。」

それは、まさに拳さんが悲しみに打ちひしがれている私に向けて語られた言葉のように思えました。
「死ぬということは、人の心の中に生きるということ。
自分の中に逝った人々を生かし続けること。」
という拳さんの言葉とも重なるものがありました。


この「風のガーデン」を最後まで見せていただく中で、拳さんが最後まで私たちに伝えようとしていらしたものを感じました。
生きること、年を重ねること、いずれ迎える死について、いろいろなことを考える機会を頂きました。


拳さんは、このドラマを通して、ご自分のいずれ通ってゆく道への覚悟をしっかりと決められたのですね。
だからこそ、あれだけ心に残るたくさんのメッセージを私たちにに遺してくださったのですね。
全てを覚悟なさった上での、あの柔らかい温かい優しい笑顔だったのだと思うと、今更ながら感謝の気持ちが溢れてきます。
命の燃え尽きる最後の最後に、こんなに素晴らしいドラマを遺してくださった拳さんの想いを、これからきちんと我が身に活かして生きたいと思いました。
拳さんの言葉からも、富良野の風のガーデンに咲く花々やその花言葉にもたくさん癒されました。
心の中にポッカリと空いた穴は、決して無くなることはないけれど、それ以上に与えられたものが大きかったドラマでした。


第1話から、最終話までしっかりと録画したビデオは、私の宝物です。
これからも、きっと何度も何度も見返しては、拳さんにお会いします。
初めて見たときと、2度目3度目…10度目、と見返したときには、また違った印象を持つことでしょう。
きっと、その時々の私に、新たなメッセージを下さることを信じています。


拳さんの悲報が報じられた時、私のブログにたくさんのお友達がコメントを下さいました。
電話やメールもたくさん頂きました。
私のことを心配して、思って言葉を掛けて下さるお友達がこんなにたくさんいてくださる…
そんな私は、本当に幸せ者だと思いました。


私がハンドルネームに使っている「朱丸」という名前は、拳さんから頂いたサインを元に考えたものです。
ですから、拳さんは私の「朱丸」という名前の名付け親でもあるのです。
拳さんのお陰で、今の「朱丸」がいて、心温かいお友達に巡り合えたこと、感謝してもしきれません。


これからも、私は永遠に拳さんのファンで居続けます。
本当に拳さんが大好きです!
鋭い眼差しも、優しい笑顔も言葉の一つ一つも、全てが大好きです!


幼い頃、まだテレビが家にやってきたばかりの頃。
ご縁があって、緒形拳さんを応援していた祖父の傍らで、私は正座をしながら「太閤記」を見たものでした。
それが、私の拳さんとの始めての出会いでした。
以来、40年以上に亘って、私はずっと”緒形拳”ファンであり続けています。
俄かファンではなく、40年以上ずっと拳さんのファンでいた自分を誇りにしていきます。


私の心の中で、拳さんは永遠に生き続けています。
ちょっぴり恋心にも似た、敬愛と思慕の念をこれからも、私の心の中で永遠に大切にしてゆきたいです。

きっと、拳さんは今、大きな空の上から私のことを見守ってくださっていることでしょう。
拳さんの生き様、死に様を思い、その姿に恥じないように、日々、精一杯頑張って生きたいです。



緒形拳さん!

今まで、拳さんのファンでいさせて頂いて。
たくさんの舞台や映画やドラマで楽しませて頂いて、大好きでいさせて頂いて。
それらを通してたくさんのことを教えて頂いて。
私の人生に、心にたくさんの宝物を頂いて。
心から、感謝しています。
これからも、それらの全てを大切に、私は生きてゆきます。


拳さんへの想いは尽きないけれど、この辺で最後のラブレターの筆を置くことにします。


緒形拳さん!
今まで、本当に、本当に有り難うございました。

合掌。』



今日、七回忌を迎えて、
もう一度、改めて緒形拳さんに心から「有り難うございました」とお礼を申し上げたい今の私です。
空の向こうは、今日もきっととびきりの青空が広がっていますね!











読んで頂き有り難うございます!
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